流速カスタムについて考える

エアソフトガンの考察

まとめ

流速カスタム(流速チューン)は、重量弾で強ホップをかけても初速が落ちないカスタムです。

しかし、銃の負荷が大きく低効率です。

他のテクニックを使えば流速カスタムをする必要はありません。

流速カスタムのセッティング

まず、流速カスタムについて考えてみましょう。

本記事では流速セッティングをこのように定義します。

・強スプリング

・フルシリンダー

・ショート、ルーズバレル

これらのパーツ構成のエアソフトガンとします。

流速カスタムの特徴

まず、流速カスタムが”BB弾をエアーが包んで遠くまで飛ぶ”ということはありません。

かめはめ波とは違うのでBB弾は空気をまとって飛んでいくことはできません。

そのうえで、流速カスタムの特徴をみてみましょう。

・発射音が大きい。

・飛距離が伸びる。

・ホップを強くするほど初速が上がる。

この3つが大きな特徴です。

飛距離について

ここで、飛距離についてふれておきましょう。

飛距離についてはシキノ様の研究ページに詳しく記載があり

BB弾の重さ、銃口から出てくるときの初速回転数以外に飛距離を伸ばすことに関係する変数はありません。

弾道計算(BB弾)の理論

と結論付けられています。

飛距離を考えるうえで重要なことなので留意しておきましょう。

流速カスタムの仕組み

3つの特徴についてそれぞれ解説をしていきます。

・発射音が大きい。

掘り下げてみましょう。

具体的にはマズル付近の大気圧とインナーバレルの圧力差から生じる炸裂音です。

この炸裂音の原因は、強スプリングによってシリンダー内の圧力が通常に比べて高いため、圧力差が大きくなるためです。

また、フルシリンダーを使用しているためシリンダーの空気容量も十分にあることも要因として挙げられます。

・飛距離が伸びる。

大前提として、飛距離は”重量弾”を”強ホップ”、”高初速”で発射することが肝要です。

この大前提を満たそうとすると通常のセッティングでは以下の理由で初速が下がってしまい飛距離を伸ばせません。

・弾が発射されるまでに必要な圧力と空気量が足りない。

これは、通常のセッティングではホップパッキンを強く押し込むため、弾が発射されるのに必要な圧力が高くなることが原因です。

そのため、通常のセッティングでは”重量弾”を”強ホップ”、”高初速”で発射することができません。

これを、流速チューンの強スプリングとフルシリンダーで解決しています。

・ホップを強くするほど初速が上がる。

イメージは、ホースの先を強くつまむと水は勢いよく飛んでいくことです。

ではなぜ、通常のセッティングでホップを強くしても初速が上がらないのでしょうか。

それは、ホースから出ている水の大本(蛇口)に勢い(圧力)がないからです。

大本の圧力が低いとホースの先をいくらつまんでも水に勢いは生まれません。

流速カスタムでは、フルシリンダーで空気な量を、強スプリングで圧力(勢い)を稼いでいます。

流速カスタムとインナーバレル

インナーバレルについて考える。でも書いたように、インナーバレルはBB弾の加速装置でグルーピングに大きな影響を与えません。

流速カスタムで使われているショート、ルーズバレルがどういう効果を生むか掘り下げましょう。

先ほども書いたようにインナーバレルはBB弾の加速装置なので、押し出す力(圧縮空気)がある限り加速し続けます。

ショートバレルでは、加速区間が短いので初速はあまり上がりません。

ルーズバレルは、一般的なバレル内径6.08mmに比べて初速は下がります。

この2つをまとめると、初速を上がらないようにインナーバレルで調整していることがわかります。

流速カスタムの結論

今までに書いた流速カスタムの特徴をまとめると

・高い圧力を得るために、高スプリングを使う。

・十分な空気量を得るために、フルシリンダーを使う。

・初速があがらないように、ショート、ルーズバレルを使う。

となります。

これらが”重量弾”を”強ホップ”、”高初速”で発射するために必要なチューニングでしょうか。

私は、過剰スペック低効率なカスタムと感じています。

上にあげた3つの項目は、言い換えれば

・過剰な高圧力

・過剰な空気量

・不足したインナーバレル長

です。

これらを必要十分に調整していくのがカスタムでありチューニングだと思います。

適切なチューニングとは

まずはフィールドのレギュレーションを確認しましょう。

0.28g程度なら通常のセッティングで十分だと考えています。

この重量を超えて運用するのであれば、ピストン重量を増加させることやスプリング強化が正攻法かと思います。

これらの方法も、ピストンを押し出す力が増加し衝撃が増えることなります。

つまりは、メカボへの負担が増加したり、射撃時の振動が増え命中精度低下につながります。

おわりに

チューニングは基本的に一長一短、何かを得るには何かを捨てなければなりません。

何を目的にするかを意識してチューニング、カスタムをしていきましょう。

参考サイト:エアガンカスタム沼(飛距離カスタムまとめ)

シキノ様 シキノート(研究ページ)

筆者について

筆者 のびた

3DPなどを使って創作活動をしています。

BASEで販売をしています。

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